読むと難しいことは何も言ってない、至極全うな主張を平易に語っている本だということがわかる。これは若い世代に向けた本という狙いに沿っているのだろう。どんなにすばらしい主張でも読んでもらえないなら意味はないからだ。
本の内容を簡単にいうと、すぐに自虐史観に陥らず今まで世界に向けて行ってきた日本の活動をきちんと評価し、そのうえで自信を取り戻そうというものである。
たしかに、自信というものは持ちすぎるとよくないが、全く自信をもてないのもよいものではない。戦前・戦後を通しての日本の歴史というものをきちんと考える上でも現在、日本が世界で果たしていることを知るのは間違いではない。
麻生太郎氏というキャラクターが単なる名家のエリートではないということが、彼の書いた文を読んでわかった気がする。もう少し彼自身の生い立ちを知りたくなる本である。
とてつもない日本 | |
麻生 太郎
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