2005北海道ツーリング12
        
        -北海道横断編-

(2005.7.30〜8.14)

-web拍手公式サイト-

-十日目補足-(2005.8.8)

-十一日目-(2005.8.9) (↑に昨日の補足あります)

とにかく長距離を走って疲れた1日だった。朝、余市をでて、晩は静内だ。これまたロングツーリングの醍醐味だろう。二人とも泥のように眠った夜だった。

神威岬から余市へ向かう(photo by eeyore)

同じく走行写真、このHPでは走行時の画像は珍しい。

ライダーハウス岡本に到着。

この画像は翌日撮っているので明るいが、到着したときはすでに夕方で薄暗くなっていた。積丹岬を見た時点で18時だったので、おそらく19時すぎに到着したものと思われる。

ライダーハウス岡本のおばちゃんは遅く到着した僕たちを優しく迎えてくれた。驚いたことに、そのまま家族で行ったBBIQへ僕たちを招いてくれた。ちょうど娘さん夫婦がやってきてやることになったらしい。お店の裏側が砂浜に面していて、そこで海風にあたりながら肉や魚を頂く。料理は食い放題でとても美味しかった。(最初は勝手にタダかと誤解していたけど、あとでしっかり700円請求がきた。それでも十分安かったけど。

ライダーハウス岡本のおばちゃん。
お世話になりました。ライダーハウスはとても綺麗でした。
猫が苦手なおばちゃん、でも海辺だから猫多くて大変そうだった。

ライダーハウス岡本でしりあったスキージャンプ青年。見た目は今風だけど、非常にストイックにスキージャンプに対して接しており好感が持てた。
この余市には夏でも使えるジャンプ台があって個人合宿で来ているそうだ。
大学から始めたということなので、頑張って欲しい。

フゴッペ洞窟

史跡 フゴッペ洞窟。平成16年に新施設としてリニューアルした見学館。

フゴッペ洞窟の壁画は彫り込みで描いている、いわゆる刻画である。中央にはシャーマンと見られる有翼人が見える。

(ちなみに、場内は撮影禁止なので、この画像はネットで公開されているものを使用している。

フゴッペ洞窟とは、昭和25年に発見された続縄文期(1500年前)の遺跡である。

特徴としては、200を越える刻画があり、日本でも極めて珍しい壁画が存在していることがあげられる。同様な壁画は小樽市手宮洞窟しか発見されていないことからもその特異性が指摘される。

洞窟保護のため、洞窟入り口を塞ぐような形でカプセル状の覆屋をつくって壁画を保護している。
そのため壁画を見学しようとすると、ガラスを通してみることになり、ガラスへの光の反射などで壁画そのものは少し観察がしにくいが、保護と公開と反比例する観点から見るとぎりぎりの妥協点だと思われる。

壁画そのものは、たしかに不思議な雰囲気が満ちていて興味深い。一見の価値ありだろう。

西崎山環状列石

余市からえりも岬手前のまでコース概略
(クリックすると拡大します)

フゴッペ洞窟から車で数分の丘陵上にある遺跡。
麓に駐車場があって、そこからは徒歩で少しだけ山を登る。

説明版(クリックすると拡大します。)

実はこの遺跡が初めて生で見る環状列石だった。西日本が主たるフィールドのため、めったに見ることがない遺構なのである。

本来は東北〜北海道に分布しており、西日本に近づくとその形が変容していく。僕がみたなかでは金沢での縄文時代の環状列石ならぬ、環状列木などがその例になるのではないだろうか。もっと巨視的に見るならなば、竪穴住居の廃棄時に石棒を立てて廃棄する例なども大きな祭祀の流れを汲むものかもしれない。

とにかく、生の迫力に興奮して、遺跡の回りの柵ごしにぐるぐると見回った。

保護されて残されている遺跡全景

主要部の様子 立石とそれを取り囲む環状列石の状態がよくわかる。
小規模な環状列石が7つほどグループになって、この遺跡を構築しているとのこと。時期は出土した土器から縄文時期と推定されている。

ちなみに、余談だがこのフゴッペ洞窟と西崎山環状列石は『蟲師』で有名な漆原友紀さんも訪れており『蟲師』第6巻アフタヌーンKCでそのときの探訪記が記載されている。

余市を後にして、東へ向かう。小樽を経由して札幌に入る。
久々の都会で車と人に酔う。いままでは人がほとんどいない所ばかり走ってきたので、いきなりの都会は自分の想像を超えたストレスがかかったらしい。

何故、わざわざ札幌に入ったかというと…。

ライダーハウス岡本はこの看板が目印です。良いところなので、皆さん綺麗に使わせて頂きましょう。

ビックカメラ札幌に来るためだった。

昨日、壊したD70の替わりのデジタル一眼カメラを購入した。OLYMPUSのE-300。望遠レンズセットでも安く購入することができた。

人混みにやられながら、札幌を後にして高速道路を目指す。札幌南ICから道央自動車道に乗り込んで、一路南を目指す。
途中、輪厚PAで休憩をする。eeyoreさんは小樽のお土産のガラス細工が気になる様子。

スープカレーではなく、残念ながら野菜カレーなり
輪厚PAにて

輪厚PAを出て南下する。途中、BMWと遊びながら荷物満載の僕らは風を切る。海が近づいてきたらそこが苫小牧だ。谷間から徐々に広がっていく風景。海を右手に見ながらさらに南を目指す。

沼ノ端西ICで降りて、そのまま自動車専用道をひた走る。北海道の道は高速道路並みとはいえ、さすがに高速道路そのものにはかなわない。一気に距離を稼ぐことができた。
沼ノ端西ICから1区間は無料開放されているため、しばらくは高速道路の雰囲気が残る。そのままR235をえりも岬へ向かう。

道中、道の回りには美しい牧場が広がっている。そう、ここが日高。ゆうきまさみの「じゃじゃ馬グルーミンUP」を思い出す。
ここでバイクで行き倒れて、美人3姉妹に出会って、そのうちの一人と結婚して、G1に勝てる馬をいつか送り出す…(という妄想をファンは一度は思ったはずだ)。

まあ、実際はだんだん日が落ちてきて、その日の宿も決まっておらず、二人でかなり心細くなってきた。旅風に載っていた「三石ファミリーキャンプ場」に期待をして探すが、どこにもない。
どうやら近くに大きなオートキャンプ場が出来てしまい、潰れていたようだ。広々とした廃墟に絶望する二人。

とりあえず、道の駅みついしまで戻って晩飯を食べた。

なんだかわびしい和定食。他にろくなメニューは無かった。

道の駅「みついし」では、何故か右方向の方が僕らの後で大量にチームで来られており、ちょっとした祭り状態になっていた。何故かその監視である公○の方もいて、なんだか変な雰囲気だった。

そのうち、その暇そうな○安のおっちゃんと色々と話したのだけど、さすがに最後まで自分たちが公○とは言わなかったなあ。話を聞いているとバレバレなんだけど。ちょっと目が冷たくて怖いのが特徴。

トイレの横で、右の人がカレーと豚汁を作っているのを遠目に見ながら、今後に不安を募らせていた。
夜になってきて、雨が降りそうな天候になってきた。親子岩ふれ愛ビーチまでキャンプをしようとおもったけど、隣町の荻伏という所で、旅館を見つけた。

素泊まりで良ければ、宿を用意できるということで、やっと安住の地を得た。この際少々高くても泊まる気だった。

宿の部屋を用意するまでに、先ほどの道の駅で、僕は溜めに溜めた下着類をコインラインドリーで洗った。どうやら右の人たちはこのままここで過ごすようだ。公○の人はどうするのだろうか…。

ようやく泊まれた吉田屋旅館。素泊まり5000円。飛び込みだからしょうがないか。

宿でのeeyoreさん。ちょっと落ち着いた状態。初めてとったE-300の画像でもある。